不良品など
- ishidaalmi
- 2017年4月20日
- 読了時間: 3分
エクステリアにおける問題でよくある話が「施工不良」
いわゆる手抜き工事ですね。
引き渡し後に発覚することが多いため、対応する営業さんが工事屋さんの責任に
してしまうことが多いのですが、実際は様々な原因があります。
①設計、積算に起因するもの
土工関連では基礎の根入れが浅い、高低差や浄化槽周りの勾配を考慮していない、
既設配管等に影響のある工事なのに配管移設の予算を見ていない。などですかね。
これは工事業者の判断で防げます。気が付くはずですからね。
でもやっちゃうんです。
その結果がこんな感じです。

外構付き建売住宅で、多分ファサード目的で作られた飾り塀ですが驚きの基礎無し施工。
手で押したら倒れました。100㎏以上はあると思います。同じ物が5~6個建ってました。
こんなの作ってる本人は危険性を承知しているはずです。
予算がないならもらうまで始めなきゃいいんです。
予算があったのだとしたらかなり悪質な手抜きです。
見える所だけきれいにしておけば少なくとも引き渡しはできます。
完工までに一人でも良識を持った人がいればこんな状態でお客様のところに届くことはなかったと思います。
②製品不良
アルミ商材は日本製がほとんどなので安心しがちですが、自動車、電気製造などの品質管理体制とは
ほど遠いレベルで出荷されて来ます。
まずはこれを

ちょっと分かりにくいですが、テラスの屋根パネルを
固定するためのカバーが8㎜ほど浮いていて意味をなしていない状態の写真です。
メーカーは現在のLIXIL。これで「正常」とのことです。
強風で外れるのが目に見えています。
これもLIXIL。
カーポートの屋根材カバーの固定ビス穴位置が3mmほどずれています。
構造的にこのままつけると上記のように屋根パネルが固定できません。

これは三協立山です。
柱標準位置のシールが全くあてになりません。
まあこれはどこのメーカーも適当に貼ってくるので普通は計り直してから組みますが、このまま組む人も
たくさんいます。
正常な位置に貼れないなら最初から貼らなければいいのにといつも思っています。

その他いろいろ起きますが、メーカーの間違いを見逃さずに加工、修正しながら施工していくことがこの仕事には必要です。
私の場合製品不具合のために加工などが発生すればメーカーへの支払いから引きますが、下請けの職人さんにはその手が使えません。
結果「これはメーカーのせいだから。」と、そのまま組んでしまうという事が発生します。
どの段階のミスであれ発生した損害を負担しているのがお客様になっていることが現状多いです。
責任を特定し、損害額を確定し、早い段階で修正を図ることでお客様に負担していただくものは「時間」
だけに抑えられるはずです。
自由設計の現地製作ですからなにかしら問題は起きます。
その問題の対処法が根本的に間違っているのがこの業界のおかしなところです。
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